1. はじめに ― ケアからコードへ
私は20年以上、介護士として働いてきました。利用者さんの笑顔や「ありがとう」の言葉に励まされる一方、シフト調整や記録作業に追われ、肝心のケアに十分な時間を割けない現実に直面していました。
「もっと現場を楽にできないだろうか?」
その問いが、私を開発の世界へと導きました。
この記事では、介護士から開発者へと歩みを進めた私の経験を紹介します。もし「自分も新しい挑戦をしたい」と思っている方に、少しでもヒントになれば幸いです。
2. 介護現場での気づき ― 人を支えるはずが、仕組みに疲弊する
介護は「人を支える」尊い仕事です。しかし現場では、人を支えるための「仕組み」が整っていないことが多くあります。
- 急な欠勤で一気に崩れるシフト表
- 膨大な記録業務に費やされる時間
- 情報が共有されず、同じ確認を何度も繰り返す
こうした課題に直面する中で、私は強く感じました。
**「本来のケア以外のことに、あまりにも時間を取られている」**と。
この気づきが、開発への一歩目になりました。
3. プログラミングとの出会い ― 独学の壁
実は私はPC自作ができるくらいパソコンには明るく、プログラミングも少しかじっていた程度の知識はありました。だからこそ「やってみよう」と独学を始めましたが、現実は甘くありませんでした。
- 本を読んでも実際の動きに結びつかない
- 小さなエラーひとつで数時間が消える
- 体系的な理解が進まず、同じ壁に何度もぶつかる
独学は自由である反面、孤独です。進んでいるのかどうかも分からず、試行錯誤の連続でした。
4. AIとの出会い ― サポート役の力
そんなときに活用し始めたのがAIです。AIを「学びのサポート役」として取り入れることで、多くの問題を解決できるようになりました。
- エラーメッセージをそのまま聞ける
- コードの意味を噛み砕いて説明してもらえる
- 実装のアイデアを一緒に考えられる
現在の私にとって、AIは主力の支えになっています。
ただし、ここで大切なのは 「AIは万能ではない」 ということです。
正しく問いを立て、答えを取捨選択できるリテラシーが不可欠です。私は基礎知識があったので活用できましたが、副業としてAIを考えるなら、まずはしっかりとリテラシーを身につけてほしいと思います。
私が使っているのはChatGPT・Claude・GitHub Copilotです。
無料版でも十分ですが、長文のコード解析には有料版が便利
5. 初めてのアプリ ― 小さな一歩が未来を開く
最初に作ったのは、「わりわり」というお酒の割り計算機でした。シンプルですが、完全にローカルで動作し、Web公開もできる実用的なツールです。
その後、**「すごいシンプル家計簿」**を開発し、ストア公開まで実現しました。完全ローカル保存で個人情報も扱わないシンプル設計です。
また、介護現場で「これさえあれば助かるのに」と思っていた**シフト管理アプリ「霧雨」**の開発にも挑戦しましたが、個人情報や法体制の重さを考慮し、一時中止という判断をしました。
完成度は高くありませんでした。それでも公開してみると「使える」「面白い」と声をもらえ、それが大きな励みになりました。
ここで学んだのは、
- 完璧を目指さなくていい
- 小さくてもいいから公開する
- フィードバックをもらい改善する
というサイクルこそが、成長につながるということでした。
6. 転身のプロセス ― 独学か、学校か
私は介護士を続けながら、早朝や夜間に少しずつ学び、作り、発信してきました。やがて「介護の経験 × ITの力」が自分の強みであると気づきました。
ここで伝えたいのは、独学は時間がかかるが確実に身になるということです。
ただし「できるだけ早く習得したい」「効率的に学びたい」という人は、学校やスクールに通うのも良い選択肢です。
私は独学で苦労しました。だからこそ言えます。
どちらを選んでも、続ける覚悟こそが一番大切です。
7. これからの挑戦 ― 支える形を変えていく
現在は**「夜語り」という新しいSNSアプリ**を企画中です。書くこと自体を大切にする、評価や編集から解放された文章アプリを目指しています。
また、「つなぐToDo」という家族や友人とのタスク共有アプリの開発も進めており、ストア公開に向けて個人情報の取り扱いを慎重に設計しています。
どれも共通しているのは、人の生活を支えるITであることです。
私にとって介護士から開発者へという転身は、「仕事を変えた」というよりも、**「人を支える形を変えた」**という感覚に近いです。
これからも、介護や育児といった日常の現場に寄り添うアプリを作り続けたいと思います。
8. おわりに ― あなたの経験は力になる
介護士から開発者へ――この道のりは決して楽ではありませんでした。独学で壁にぶつかり、AIの助けを借りながら少しずつ前に進んできました。
だからこそ、これから挑戦する人に伝えたいのです。
- 独学でもいい。時間をかけてじっくりやれば必ず身につく
- 早く結果を出したいなら、学校に行くのも一つの道
- AIを使うなら、正しく理解し、リテラシーをもって活用すること
あなたの経験は、必ず誰かの役に立つ。
それを形にする手段のひとつが、開発であり、AIであり、学び続ける力なのです。
📌 この記事を書いた人
IT×ライフケア/きまいら(ペンネーム)
Flutter/DartでAIと共同開発中。失敗も成功も、全部正直に書いています。

コメント