「AIでアプリを作りたい」と思ったけど、何から始めればいいかわからない
AIを使えばアプリが作れる。
そう聞いて調べ始めたものの、情報が多すぎて何から手をつければいいのかわからない。
- まずプログラミングを勉強すべき?
- 本を買って基礎から?
- それともいきなりAIに聞いていい?
- 何を作ればいいかも決まっていない…
私も最初はまったく同じ状態でした。
介護士として20年以上働いてきた私が、プログラミング経験ほぼゼロからAIと共同開発で複数のアプリをリリースするまでに辿った道のりを、具体的な手順としてまとめました。
この記事を読めば、明日から何をすればいいかが明確になります。
AIでできること / できないこと
まず最初に、AIの役割を正しく理解しましょう。
AIができること
1. コードを書く
- 「こういう機能が欲しい」と伝えると、コードを生成してくれる
- エラーが出たら、修正案を提示してくれる
- より良い書き方を提案してくれる
2. 説明・解説をしてくれる
- 「このコードはどういう意味?」に答えてくれる
- エラーメッセージの原因を教えてくれる
- 技術的な選択肢を比較してくれる
3. アイデアを形にする補助
- 「こんなアプリを作りたい」から必要な機能を整理してくれる
- 技術的に可能かどうか教えてくれる
AIができないこと
1. あなたの代わりに判断する
- 「何を作るべきか」は決めてくれない
- 「公開していいか」は判断してくれない
- 「このデザインでいいか」は答えられない
2. 実際に動かす
- コードを書くだけで、実行はあなたがやる
- エラーが出たかどうかもあなたが確認する
3. 責任を負う
- 作ったアプリの責任はあなたにある
- バグや問題が起きても、AIは責任を取れない
つまり、AIは「優秀な助手」であって「代行者」ではありません。
AI開発の基本ループ(これが全て)
AI開発は、この5ステップの繰り返しです。
1. 作りたいものを書く
↓
2. AIに聞く
↓
3. 動かす
↓
4. 壊す(エラーが出る)
↓
5. 直す(AIに聞く)
↓
1に戻る
私が「わりわり(酒割り計算機)」を作ったときも、この繰り返しでした。
具体例:わりわりの開発プロセス
ステップ1:作りたいものを書く
「お酒の割り方を計算するアプリが欲しい」
「焼酎100mlに対して、水をどれくらい入れれば
5:5、6:4、7:3になるか計算したい」
ステップ2:AIに聞く
私:「焼酎の量を入力すると、水の量を計算してくれる
アプリを作りたいです。Flutterで作れますか?」
AI:「はい、作れます。以下のようなコードで実装できます…」
ステップ3:動かす
- AIが生成したコードをコピー
- Visual Studio Codeに貼り付け
- 実行してみる
ステップ4:壊す(エラーが出る)
エラー:「'TextField' isn't defined」
ステップ5:直す(AIに聞く)
私:「このエラーが出ました」
(エラーメッセージをコピペ)
AI:「Material ライブラリのインポートが不足しています。
ファイルの先頭に以下を追加してください…」
これを何度も繰り返して、少しずつ完成に近づけていきました。
重要なのは「一度で完璧に動く」ことを期待しないことです。
最初に何を作るべきか?
結論:自分が欲しいものを作ってください。
よくある間違いは「勉強のために○○を作ろう」と考えることです。
ダメな例:
- 「とりあえずToDoアプリ」(欲しくない)
- 「勉強のために電卓」(使わない)
- 「流行ってるから SNS」(難しすぎる)
良い例:
- 「自分が毎日使いたいもの」
- 「ちょっと不便だなと思っていること」
- 「こんなのあったらいいな」
私の場合:
- わりわり → お酒の割り方をいつも迷っていた
- すごいシンプル家計簿 → 既存の家計簿アプリが複雑すぎた
- つなぐToDo → 家族とタスク共有したかった
自分が使いたいものなら、作る理由が明確なので続けられます。
最初のアプリの条件
1. 機能が少ない
- 入力して、計算して、表示するだけ
- データを保存しない(まずはローカル完結)
2. 自分だけが使う
- 公開を前提にしない
- 他人の評価を気にしない
3. 完成させなくていい
- 使えるレベルになったらOK
- 編集機能は後回し
AIへの質問の仕方
AIに質問するときのコツは「専門用語を使おうとしない」ことです。
良い質問の例
具体的に状況を伝える
❌「動きません」
⭕「ボタンを押しても計算結果が表示されません」
❌「エラーです」
⭕「このエラーが出ました:(エラーメッセージ)」
❌「いい感じにして」
⭕「ボタンの色を青にして、文字を大きくしたいです」
やりたいことを素直に書く
⭕「ユーザーが数字を入力して、ボタンを押したら
計算結果が下に表示されるようにしたい」
⭕「入力した内容をスマホに保存して、
アプリを閉じても消えないようにしたい」
⭕「このコードはどういう意味ですか?
特にこの部分(該当箇所)がわかりません」
私の実際の質問例
開発初期:
私:「Flutterで、2つの数字を入力して、
その比率を計算するアプリを作りたいです。
どういう構成にすればいいですか?」
エラーが出たとき:
私:「このエラーが出ました。
『The method 'toStringAsFixed' was called on null.』
どうすればいいですか?」
改善したいとき:
私:「計算結果が小数点以下2桁まで表示されるように
したいです。今は小数点以下が長すぎます。」
最初は質問の仕方がわからなくて当然です。
何度もやり取りする中で、どう聞けばいいかわかってきます。
よくある勘違いと正しい理解
勘違い1:「まず言語を勉強しないと」
✗ 間違い
- 本を買って基礎から勉強
- 文法を全部覚える
- チュートリアルを全部やる
⭕ 正しい
- まず作りたいものを決める
- AIに聞きながら作る
- わからない部分だけ調べる
私は本を1冊も買わずにアプリをリリースしました。
勘違い2:「AIに丸投げすれば完成する」
✗ 間違い
- 「SNSアプリを作って」と丸投げ
- AIが全部やってくれると思う
- 自分は何もしなくていいと思う
⭕ 正しい
- 小さく分けて聞く
- 出てきたコードを実際に動かす
- エラーを確認してAIに伝える
- 最終的な判断は自分でする
勘違い3:「完璧に作らないと公開できない」
✗ 間違い
- 全機能を実装してから
- バグを全部直してから
- デザインを完璧にしてから
⭕ 正しい
- 最小限の機能で一旦完成
- 自分が使えるレベルでOK
- 公開は後から考える
私の「わりわり」も、最初は計算機能だけでした。
環境構築で詰まったら
設備は揃ったけど、環境構築で止まってしまう…
これはAI開発で最も挫折しやすいポイントです。
環境構築でよく詰まるところ:
- Flutter SDKのインストールでエラー
- Android Studioの設定がわからない
- エミュレータが起動しない
- 実機が認識されない
対処法:
- エラーメッセージをそのままAIに伝える
- 「Flutter 環境構築 エラー」で検索
- 公式ドキュメントを確認
それでも解決しない場合は: → AI開発で止まりやすいポイント5つ(準備中)
もしくは: → AI開発でよくある質問10選
私が実際に使っているツール (2025/02/06 現在)
開発環境:
- Visual Studio Code(コードエディタ)
- Flutter SDK(フレームワーク)
- Android Studio(Androidエミュレータ用)
AI:
- ChatGPT Plus(有料版・月3,000円)
- 最初は無料版を使っていました
実機テスト:
- 自分のAndroidスマホ(Pixel 6a)
詳しくは別記事で解説しています: → AI開発に必要な設備|最低限これだけでいい
開発の現実的なタイムライン
私の実例:わりわり(酒割り計算機)
Week 1:環境構築
- Flutter SDKのインストール
- Visual Studio Codeの設定
- エラーと格闘
- 実作業:1日1〜2時間
Week 2:機能実装
- 計算機能を実装
- UIを整える
- エラー修正の繰り返し
- 実作業:1日1〜2時間
Week 3:公開準備
- Web公開の設定
- テスト
- 微調整
合計:約3週間(実作業時間 20〜30時間)
これは最小限のアプリの場合です。
機能が増えれば、当然時間もかかります。
開発を続けるための3つのルール
私が意識している3つのルール:
1. 正しく書かなくていい
- コードがきれいじゃなくてもOK
- 動けば正解
- リファクタリングは後回し
2. きれいに書かなくていい
- 変数名が適当でもOK
- コメントは最小限
- 完璧を目指さない
3. 完成させなくていい
- 使えるレベルになったら一旦終わり
- 編集機能は後から
- 公開も後から考える
「ちゃんと作ろう」と思うほど、重くなります。
次の一歩:あなたに合った選択肢
ここまで読んで「やってみたい」と思ったら、次の選択肢から選んでください。
選択肢① 自力で学びたい人
まずは手を動かして、自分のペースで進めてみる。
次に読むべき記事:
まずは小さく始めてください。
- 作りたいものを1つ決める
- AIに「こんなアプリを作りたい」と伝える
- 出てきたコードを動かしてみる
選択肢② 体系的に学びたい人
私は独学でやってきました(お金がなかったので)。
ただ、もし今お金ができて、「時間を買いたい」と思うなら、スクールも選択肢だと思います。
独学で時間をかけるか、スクールで時間を買うか。
どちらも正解です。
※私自身は受けていないので、向き不向きは調べた範囲で書いています。
→ ITスクール比較記事(準備中)
選択肢③ 個別に相談したい人
「この進め方で合っているか不安」
「設計や方向性について意見が欲しい」
→ 個別相談(30分・有料)(準備中)
※一般的な質問は、よくある質問で答えています。
無理に選ぶ必要はありません。まずはこの記事を読むだけでもOKです。
まとめ
AI開発は、勉強してから始めるものではありません。
この記事のポイント:
- AIは助手であって代行者ではない
- 開発は「作る→聞く→動かす→壊す→直す」の繰り返し
- まず言語を勉強するのではなく、作りたいものを決める
- 自分が欲しいものなら続けられる
- 質問は専門用語を使わず、素直に
- 完璧を目指さない。動けばOK
開発の基本ループ:
- 作りたいものを書く
- AIに聞く
- 動かす
- 壊す(エラーが出る)
- 直す(AIに聞く)
これを繰り返すだけです。
私も介護士として働きながら、この方法で複数のアプリを作りました。
大事なのは「完璧に作ること」ではなく「まず動かしてみること」です。
この記事があなたの最初の一歩の後押しになれば嬉しいです。
📌 この記事を書いた人
IT×ライフケア/きまいら(ペンネーム)
Flutter/DartでAIと共同開発中。失敗も成功も、全部正直に書いています。


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